アルコール依存症の患者は、精神的問題や家族間の葛藤など多くの問題を抱えアルコール依存症の中でも特に自殺念慮が高い夫を持つ妻は、夫からの精神的な問題からの精神的な影響を受けやすい。本来ならば妻は、家族として夫のアルコール依存症の回復のための助けなるはずである。
しかし、夫の回復の鍵を握る妻がその役割を十分果たすことができないため、妻に対するアプローチの重要性を研究した。
その結果、アルコール依存症の夫を持つ妻も精神的に問題を抱えるものが多い。アルコール依存症の患者本人に目が向きがちであるが、妻との精神的依存(共依存関係)のケアの面で妻のメンタルケアも重要である。入院におけるアルコール依存症の治療を終えても地域での生活の中でアルコールに触れる機会が多くなるために、再入院の防止のためには、地域でのアルコール依存症の患者を地域で支える取り組みが重要である。
pp.158~159
本人担当部分:この論文は筆頭著者として研究の立案・実験の実施・結果の考察・文
献の調査・論文の作成の全般を行った。
共著者:M.Kubo、S.Sakuraba、T.Komoda