全国5地域の小児科病棟に入院している子どもの両親を対象に『家族機能』『QOL』『自己効力感』『ソーシャルサポート』について尺度を用いた質問紙調査を行った。入院中の子どもの家族は、『家族機能』のうち「家族関係」を良好に保つ機能の高さがうかがえた。子どもの入院によって、家族のコミュニケーション機能を高めることが「家族関係」を良好に保つ上で重要であることが示唆された。また、『QOL』において「友人関係」が高く、普段よりも入院中の方が友人から「情緒的サポート」を得ていた。入院中の乳幼児期の子どもの家族のQOLを高めるうえで友人関係は重要な意味を持っており、家族への看護支援において、家族の「友人関係」を考慮する必要性が示唆された。普段と比べて入院中の方が家族からの「情緒的サポート」「手段的サポート」「情緒的サポート」を得ていた。その中でも「手段的サポート」は最も高く、家事や子どもの世話など子どもの入院に伴う家族の役割変化を行い、家族成員が相互に支えあっている姿がうかがえた。
〇杉本晃子、中村由美子、内城絵美、梅田弘子