中学生の子どもの父母を対象に『家族機能』『自己効力感』『QOL』について質問紙調査を行った。家族機能においては「絆」という情緒的機能が高く、「役割分担」機能が低いことが明らかとなった。『自己効力感』では父母とも「能力の社会的位置づけ」が低く、職業生活や夫婦生活の見直しからの影響等家族のライフサイクルの特徴が窺える結果であった。父母間の比較では『自己効力感』『家族機能』ともに母親が低く、養育期の家族と同様に母親の負担の大きさが推察された。『QOL』では母親にとって「友人関係」が重要であり、養育期同様、友人をつくる場の確保など思春期にある家族の家族機能の特徴を踏まえて地域保健活動や家族看護実践の必要性が示唆された。
〇中村由美子・杉本晃子・澁谷泰秀・下山裕子・米谷真紀子・小山真貴子