学術論文

基本情報

氏名 鴇田 拓哉
氏名(カナ) トキタ タクヤ
氏名(英語) Tokita Takuya
所属 大学 文芸
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

発行又は発表の年月

2012/11

学術論文名

Identifying Works of Japanese Classics for Construction of FRBRized OPACs

単著・共著の別

共著

発行雑誌等又は発表学会等の名称

Cataloging & Classification Quarterly

Vol.50

No.5/7

開始ページ

670

終了ページ

687

概要


Identifying Works of Japanese Classics for Construction of FRBRized OPACs
(FRBR OPAC構築のための人手による著作同定作業:古典著作を対象としたJAPAN/MARC書誌レコードによる実験)

・共著者: ◎Takuya Tokita, Maiko Kimura, Yosuke Miyata, Yukio Yokoyama, Shoichi Taniguchi & Shuichi Ueda(鴇田拓哉、木村麻衣子、宮田洋輔、横山幸雄、谷口祥一、上田修一)

<概要>
 著作同定の手法は、OCLCのFictionFinderやWorldcatに見られる「機械的な同定」と、LibraryThingのような「人手による同定」に分けられる。前者の手法は一定の有効性が認められるものの、著作同定作業の対象となる書誌レコードの記録範囲等によっては限界があるといわざるをえない。
 本研究は、機械的な同定作業が困難と想定される、日本の古典著作(近世以前の著作:例えば『源氏物語』、)に対するJAPAN/MARC書誌レコードを対象に、人手による著作同定作業を試み、その有効性を検証することを目的としている。
 (国立国会図書館が開発したMARCである)JAPAN/MARC書誌レコードに対して、近世以前の古典著作を対象に、ノイズは許容するものの漏れがないように包括的に検索を行った。そして、ヒットしたレコードに対して、著作ごとに、FRBRにおける著作の定義に基づき、同一著作と認められるかどうかを人手で確認した。同一著作と判定できたレコードには、レコード識別番号(フィールド001)の末尾に、該当する著作が出現する箇所のフィールドおよびサブフィールドを記録した。作業の過程で、FRBRにおける著作の定義に加えて、必要な基準を順次設定し、それらをマニュアル化することで同定作業の一貫性を高めている。
 本研究で行った研究成果を示すために、人手による著作同定作業の結果と、J-BISCを用いた検索結果集合の一致度(再現率および精度)を集計した。その結果、古典著作を対象とした人手による同定作業には、一定の有効性が認められた。併せて、日本の古典著作の傾向も確認できた。