ときがわ町は埼玉県中部に位置し、古くから建具の町として知られ林業が盛んな街である。木工職人や建具職人が多く、国の重要無形文化財としても知られる細川紙の職人も工房を構え、水も木も豊かな自然あふれる街。
そんなときがわ産材の杉や檜を使ったオリジナル建具のデザイン依頼があり、工房を何度も訪れて暮らしに合わせた建具のプロダクトデザインを行った。
オリジナル建具の特徴はくらしと共に成長する点。住まいは買って、建てて終わりではなく、人の成長やくらしの変化に合わせていく事が求められる。晴れの祝い事や日常の演出に建具が舞台となって彩りを添え、暮らしの中心になるようなデザインを行った。
細川紙を使った引き違いの建具は、山々が重なるときがわの景色をモチーフに、扉の引き度合いによって景色が変化する。