日本の内部監査の現状について、外部評価が進んでいない点を、IIAのCBOK調査および日本内部監査協会の監査白書のデータをもとに指摘した。またわが国企業がどのガバナンス形態を採用したとしても、モニタリング機関がマネジメント機関を監査・監督するうえで、内部監査がもたらす情報が重要であることを指摘した。この認識のもと、当該情報の信頼性を高めるためには、内部監査の外部評価が有用であることを主張している。この主張に基づけば、外部評価の実施がグローバルなガバナンス水準をもたらすことになろう。そのうえで、今後、外部評価を進めるためには、とくに常勤でモニタリングするわけではない社外取締役に内部監査に対する意識改革を求めた。