小泉(2023)による最近のSDGs研究論文調査で得られた原価計算・管理会計学領域における学術的な論点・研究テーマが,海外の大学の会計学領域の学部・修士課程の学生向けの原価計算・管理会計学の教材にどのように採用・導入されているかを分析することで,「研究」と「教育」の間の距離感と橋渡しの状況を探り,日本における会計学教育の基盤整備・拡充の手がかりを求めることを目的としている.
具体的には,欧米の教育現場で広く使われているHorngrenの原価計算・管理会計学テキストにおいて,各論点・研究テーマがどこに導入されているかを,アクティブリーディング型のソフトであるLiquidTextを使用して調査・表示する方法を提示している.この方法論は,SDGsや会計学に限らず,他の新たなテーマや他の学問・教育領域でも十分に利用可能であろう.