9 「期首仕掛品から減損が生じない」という仮定にもとづく総合原価計算の研究(査読付)
日本管理会計学会『管理会計学』
第22巻
第1号
本論文の目的は,工程の始点で材料が投入され,かつ工程の一定点で減損が生じる生産状況を対象とし,伝統的総合原価計算で用いられている「期首仕掛品から減損が生じない」という仮定を取り除いた場合について,任意の2期間に関して非度外視法による先入先出法を用いた単純総合原価計算の理論モデルを示すことである.これにより、企業の経済事象をより正確に原価に反映することが可能となり、経営管理に一層に資する経営情報が得られる.