沐浴技術習得を目的としたパフォーマンス評価ツール「沐浴ルーブリック」の初期案を作成し、その作成過程で得られた改善点や方向性を考察した。
対象科目の概要と学生の特性を踏まえ、学習課題、評価尺度、評価観点、評価基準を設定して沐浴ルーブリックを作成した。その後、学生1名を対象に予備的インタビューを実施し、表現や構成に関する意見を収集した。結果、評価基準の明確化が一貫性と公平性の向上に寄与し、学習者へのフィードバックの質を高めるとともに、自己評価能力や学習意欲を促進することが示唆された。一方で、過度に明確な評価基準が柔軟な発想を妨げる懸念や、評価が単なる結果提示に終始する可能性も指摘された。
ルーブリックは、評価基準の強調に偏らず、柔軟に運用することが求められる。今後は、授業での適用を通じて信頼性や妥当性を検証し、主体的な学びを支える評価ツールとして改良を重ねる必要がある。