「近代の女性書簡文の結語ー大正期を中心に一」
『表現研究』表現学会
第99号
大正期の女性の書簡文の結語の使用率と表現特徴および文体との関連性について、学術綸文「1」と同質の資料を用い、調査を行った。その結果、書簡が候文体から口語文体へと移行するのに伴い、結語の使用率も大きく低下したこと、また結語の表現は「かしこ」系が中心ではあるが、明治期に比べると割合は低く、代わりに明治後期に少数見られた口語系や漢語系の結語が増加傾向にある旨を指摘した。