「近代における女性書簡文の変遷ー文体と結語を焦点として一」
『共立女子大学文芸学部紀要』(『日本語学論説資料』第50号第四分冊に再掲)
第59集
博士論文より、これまでの通時的調査で特に注目してきた文体と結語について一部抜粋し、加筆した。文章の口語化が遂げられたのは大正期であるとされており、それはおもに文学、新聞、学校教科書などの文章において指摘されてきた。本調査により書簡文という実用的・日常的な位相の文章においても同様の現象が認められ、しかもそれが一気に広がったことが、女性の書き手の文章においても確認された。(※『日本語の研究』第10巻3号「文章・文体(史的研究)」にて好評価をいただいた。)