博士学位申請論文
本論文は、競争優位を獲得するため に、自前主義にこだわらない他社との協調的な戦略(以下協調戦略と呼ぶ)が有効となる場合があるのでは、との問いに答えた研究である。そこで、協調戦略に関連する既存研究を概観し、学術的な課題、実務的な課題を整理した。学術的な課題の解決策を「協調戦略を包括的に分析する枠組みの構築」とした。また実務的な課題の解決策 を、協調戦略を包括的に分析する枠組みに沿って実証研究を行い、「協調戦略を策定する際に有用となる知見を得ること」とした。そして、実証研究から得られた知見をまとめ、「競争優位の視点から、協調戦略を策定するモデル」を構築した。