査読付き論文
本研究の成果は次の2点である。1点目は、日本企業は、必要とされる競争優位の源泉が本来自社内部に存在すべきで、協調の目的が個々の成果にある内部資源型の競争優位の源泉の獲得を目的とし、異業種の相手企業と、一部の限定的な機能領域で、契約提携を行う傾向があることが判明した。2点目は、競争優位の源泉と協調戦略の決定要因の関係から協調戦略を策定するための戦略策定モデルを提示し、その妥当性を検証した。本研究では、競争優位の源泉要因と協調戦略の3つの決定要因(相互依存関係、戦略(協調)レベル、結合関係)、併せて合計4要因の関係性から戦略策定モデルを構築し、統計的な手法でその妥当性を検証した。