核磁気遮蔽テンソル計算に必要となる大規模coupled perturbed 方程式の解を安定に得るために、楕円型偏微分方程式の数値解法として優れた収束性を有す残差切除法を適用し た。本方法は、CP方程式の解法においても優れた収束性を示し、小さい 分子についてはPople法と同等な性能を示した。分子のサイズが大きくなるにつれて、収束到達までのステップ数が増えるが、Pople法と同等か、もしくは勝る結果を与えた。分子サイズが大きな系では、残差切除法の特徴から、収束性、記憶容量や計算量において本方法が有利となる可能性が示された。(Toshihiko Abe, Toshiyuki Hirano, Hirotaka Tanimura, Fumitoshi Sato)