瞬時周波数に基づく音声信号の時間-周波数表現とその応用に関する研究
東京工業大学博士論文(全84ページ)
音声信号の分析手法として、瞬時周波数に関する振幅スペクトルである IF振幅スペクトルや、瞬時周波数の不動点として定義されるIFアトラクタを提案し、それらに基づきさまざまな信号処理が可能となることを示した。音声の倍音構造を明瞭に表す、IF振幅スペクトルによる時間-周波数表現としてのIFスペクトログラムと、時間軸伸縮によりIFスペクトログラムの周波数分解能を向上させる方法を提案した。最後に、瞬時周波数の不動点であるIFアトラクタが、倍音周波数の軌道に対応することを示した。