[目的]附属病院をもつ看護系大学と実習病院のトップ管理者間の連携を成立させる要素を明らかにし、教育現場と実践現場間の連携状況の評価ツール開発に向けた基礎資料とする。[方法]国立私立大学6大学とその実習病院6施設のトップ管理者を対象に、大学・病院間の連携実態に関するインタビューを実施した。インタビューデータは質的統合法(KJ法)を用いて個別分析と統合分析を行った。[結果]統合分析の結果、I【トップマネジャーの自部門の目標実現に向けた推進】、II【多様な話合いの場の設定と情報共有、協働活動を通した相互理解、協働の成果の共有、これらを通した相談しあえる関係性の構築と維持】、III【トップ同士の目標に対する強い思い、率直なやりとりを通した認識の共有、相互理解の深まり】等、5つのシンボルマークが抽出された。[考察]大学と実習病院間の連携評価ツール開発に向け、ツールを構成する連携の軸として、「大学・病院間の連携を推進・維持する仕組み」、「トップ双方の対等な関係性に基づく目標の共有」、「大学・病院の連携を円滑にする大学側の要因」等が考えられた。