(共著の概要)
原典アメリカ史シリーズの第9巻。冷戦が終結しアメリカが唯一の超大国となった1990年から2005年までの時期を対象に、アメリカの内政、国際関係、経済、社会・文化の諸相について論じている。
全368頁
(編者)アメリカ学会
(共著者)五十嵐武士、秋元英一、生井英考、久保文明、寺地功次、藤田文子、西崎文子、湯浅成大を含む29名
(担当部分)「連邦政界への不信」(p.56-p.67)
(担当部分の概要)
景気後退を背景に政治不信が最高潮に達した1992年前後のアメリカ内政の状況を、2つの切り口で描いた。第一は、1992年の大統領選挙において、二大政党(民主党と共和党)以外の候補としては空前の得票率をみたロス・ペローが、財政赤字を主争点としたことにより民主党のクリントンの勝利に貢献したポピュリズム的政治過程である。第二は州議会の任期制限が広がったものの、連邦レベルでは合衆国憲法の規定に阻まれて定着しなかったという制度的制約である。