立女子大学国際文化学部の以下の講義科目における定期試験(中間と期末)でOMR採点機(マークシート・リーダー)を利用している。OMR採点機による多岐選択式の問題を、記述式の問題と併用することで、3つの効果が得られている。第一は、総合的で公平な学力評価である。受講者数の如何に関わらず、問題数を多数かつ出題範囲を広範に設定でき、出題箇所による運、不運が出にくい。また、全ての学生に対して同一の基準で採点できる。第二の効果は、採点ソフトウェアが出力する正答率の分析による次年度設問の改善である。第三の効果は、受講者数が多い授業での採点業務の合理化である。学部スタッフが減少し教育上の負担が増える中、学期当たり2回の定期試験を維持するには、ある程度の合理化は必要。第四の効果は、中間テストの結果の速やかなフィードバックである。速やかな成績フィードバックにより、中間テストの結果が悪かった学生が奮起して、学期末試験で頑張る事例も少なくない。