共立女子大学国際文化学部国際情報論は、1年次生を対象に国際関係科目の学習に役立つインターネット情報(メディア、国際機関、NPO情報など)の収集、国際情勢の基礎知識(資源・人口、国際経済、安全保障など)について学習する科目である(受講者数15年度約30名)。近年世界の主要国がどこにあるかなどの基礎知識が不十分な学生が増えている現状に対処すべく、毎回の授業で地域ごとの地図テスト(ウェッブベースの多岐選択式テスト)を情報演習室のパソコン端末で実施。この取組みの効果・意義の一つは、採点とフィードバック作業の簡素化である。テストの採点結果を、受験者は試験終了後直ちに端末で確認できる。基礎学力が年々低下する傾向がみられる中、限られたスタッフで学生の学力強化を図る上で、パソコン端末試験は強力なツールとなりうることを確認できた。学習効果については、学生によって学習成果のばらつきが大きいことを期末試験が示唆しており、小テストの頻繁な実施だけでなく、学習の動機付けにも同時に取り組むことが求められることも分かった。