■メディアの変容に伴い,文学・芸術の在り方が変化し得ることを歴史的に論証すると同時に,人類におけるメディアの各段階を整理し,現実の生活世界が〈キネステーゼ意識〉によって構成されていることを指摘。こうしたキネステーゼ意識による物および空間の構成は身体の根源的機能であって,まさしく〈身体〉こそ構成する当のものである。それ自体は主題とならず背後に沈潜しているが,すべてがそこから発現し,すべてがそこへと立ち戻るかかる〈身体〉こそ,存在確信の基盤たる〈経験の大地〉に他ならず,チューリングの銀河系は拡大拡散の一途を辿っていくであろうが,大地があってこそ,それは銀河系と呼ばれるに相応しいことを考察。