さくらは古くから日本の文化に深く関わり、さくら染めとしても工芸染色愛好家に親しまれてきた。そこで、染色技法の基礎資料として、関東周辺に自生し、入手しやすい3タイプ(大島桜系、彼岸桜系、交配種)のさくら9種を対象に、染色後の色相と堅ろう性を検討した。種類別色相変化は、大島桜系、交配種の枝抽出液のUVスペクトルに、約500nm付近でピークがみられた。表面色は、抽出後一晩放置液のCu媒染でa*値が大きく、赤みが確認できた。堅ろう度は、耐光試験で、葉抽出液の絹試料が良好であった。(ポスター発表)
共同発表者:○池田節子、山口庸子