藍染めの染色技法と藍の成長
相模女子大学紀要第67B巻
日本の伝統的「藍」の染色法には、一般的な乾燥葉を用いる方法と生葉を用いる二つの浸染法がある。生葉を用いた染色は、濃く染めることが難しいことで知られている。そこで、生葉染めについて、使用する藍の葉の部位、採取する時期が絹の染色にどのような影響を及ぼすか検討した。その結果、藍の採取時期に関わらずクロロフィルの多い葉の先端部分の抽出液で染めた絹ほど濃色で、より鮮やかな緑に染まることを示した。更に、採取時期も染色性に深く関与することを確認した。pp.75-80 共著者:池田節子、山口庸子