研究と創造の間―ロベルト・ロンギと1920年代のイタリア美術
共立女子大学文芸学部紀要第54集pp.1-18
イタリアの美術史家・美術批評家ロベルト・ロンギ(1890-1970)は、イタリア絵画の歴史を語るとき必ず触れなければならない大きな存在である。しかし美術史家として過去の美術を扱うばかりではなく、彼は批評家として同時代の美術の運動にも積極的に関わった。同時代美術との関わりは、ロンギの美術史研究にも反映されている。その様相を彼のピエロ・デッラ・フランチェスカ研究を通じて明らかにしようと試みた。