シンポジウム全体テーマ『「少女」の歴史、ときめきの軌跡』の中で、「『少女』文化から『女子』文化へ-ーマンガが拓く過去・現在・未来」と題する発表を行った。少女文化不毛の地と言われることの多いアメリカの、「少女マンガ」ブームに関する報告からはじめ、アメリカではむしろ「女子マンガ」的要素をもつ作品がアングラ的に発表されてきた歴史を振り返った。翻って、日本では「少女マンガ」の発展した形である「女子マンガ」がが定着しつつあり、「女子マンガ」の成立背景を探り、「女子マンガ」の特徴を考慮するために、「マンガを描きたい」という欲望の現れ方を具体的な作品に触れながら分析する発表を行った。