「"narrative voice"の獲得────Nathaniel Hawthorneの"The Birth-mark"における作者と読者」
日本アメリカ文学会第34回全国大会(於:京都大学)
ナサニエル・ホーソーンの短編「痣」で描かれている物語世界を、作品と作者と読者の関係のアナロジーが当てはまる「メタ=フィクション」と捉えて、物語の構造分析を行った。この短編で試みた語り口の工夫が、その後に発表される長編諸作品にいかされ、ホーソーン独自の語りの手法を確立させる一つの契機となっていることを明らかにした。