広島・長崎への原爆投下50年を記念して日仏同時刊行された原書は、原爆投下の意志決定の検証、ナチ・ホロコーストと原爆ホロコーストの関連性の検証、原爆文学の検閲、日本映画における原爆の扱われ方など、二つの原爆がもたらし、今もなお続く「核時代」を多様な角度から論じた論文集である。原書のうち、核兵器研究所のある町で起こったヒロシマの意味と記憶に関する議論を文化人類学的に考察した「広島・長崎とアメリカの核兵器研究所」、および、スミソニアン協会でのエノラ・ゲイ展示問題に端を発した原爆展論争を扱った「スミソニアン協会の挫折」の英語論文2編の翻訳を担当した。
A5判 全413頁
本人担当部分:「広島・長崎とアメリカの核兵器研究所」pp.251-277 「スミソニアン協会の挫折」pp.279-303
共訳者:土屋由香、友谷知己、沼田憲治、沼田知加、日暮吉延、平澤勝行、和波弘樹、和波雅子