Henry James の "The Figure in the Carpet"----語り手の復讐
『法政大学教養部紀要 外国語外国文学編』 vol.77 (法政大学教養部)
[絨毯の下絵」の最後で語り手が語る「復讐」が、誰に対するどのような復讐であるのかという問題意識に基づき、本作のメタフィクション性に焦点をあてた作品論を展開した。文芸批評家=作品を読む読者である語り手が、ある作家の創作の秘密を探求する自らの人生を語る作家に変貌する。語り手の復讐は、この作品を読む読者にこそ向けられていると論じた。掲載頁pp.135-150