共立女子大学家政学部の「英語IV」(語学科目、2年次配当、通年、選択必修2単位)では教科書を採用せず、すべて最新の資料に基づくプリント教材を使用し、毎年その内容を更新している。このクラスは、食物学科、生活美術学科、被服学科とそれぞれの専攻に沿った内容を英語で学習することを目的としている。よって、講師は毎年学生から希望する内容に関するアンケートを取り、その結果をふまえて、学生のレベルに合った教材を、海外で発行される書籍や新聞、インターネットのサイトを利用し作成している。同じ専攻でも学生により時に希望する内容が大きく異なり、また、栄養学のように新しい知識がメディアの報道で日々更新される環境において、この方式は常に英語を有効かつ身近な学習の道具として学生に実感させるのに役立っている。特に、他学部の学生に比べ語学の授業以外で英語を必要とすることが比較的少ない家政学部の学生にとって、この方式は、すでに学んだ内容が語学の学習にも役立つことを知り、またさらに視野を広げることに資するという利点がある。