Henry Johnstone の「相手に選択の余地を残す点において、脅迫も説得である。」との命題について考察した。Johnstoneは、「相手の要求に応じない。」または「相手の要求を受け入れる。」のどちらかを、説得の受け手が選択する余地が残されていれば、それは説得と定義できるとし、その極端なケースとして銃による脅迫を上げた。筆者は、このケースを様々な付帯条件のもとに分析し、たとえそれが命を落とすことに直結しても、受け手の側が拒否することを自らの意志で選択できる余地が残される、ゆえに説得と定義できると結論づけた。 p. 31~34