2019年から実施しているピンク色のかわいいファッションの継続である.本研究は,ファッションスタイル研究のデータと合わせて検討し,課題であるかわいい・kawaiiファッションのデザインや造形要素を明らかにする.ファッション志向の違いにより好みのピンクやその取り入れ方の違いを導き出す.かわいいと感じる,好きなピンクについても調査を行う.ピンク色の調査は,共立女子大学の被服学科1年生から4年生の239名を被験者としてインターネット調査を実施した.合わせて検討する2020年度のファッションスタイル研究は,4つの志向に分類している.ピンク色の調査と同一被験者(187名)を選択してファッションスタイルの類型分類とピンク色の調査の回答を照らし合わせて分析する.分析結果から,ファッションの志向により,わずかな違いを示すことはできた.しかしながら、専門的な知見からの考察に留まっている.取り組んでいる共同研究は,経験的知識に基づいた解析とデータ・画像解析手法を活用したアプローチが特徴である.このアプローチによる解析は,今までのファッション研究の解析結果を裏付け,客観的な結果を明らかにしている.今後,本論で得られた結果についても画像解析などを含めて客観的な分析を予定している.また,今回と異なる視点からの分析,例えばスタイリングに着目するなども今後検討したい課題である.(2021年3月8日)宮武 恵子,Peeraya Sripian,Tipporn Laohakangvalvit, 大倉 典子