本研究は,先行研究で類型したかわいい・kawaiiファッションについて,イメージ用語を用いて消費者視点で感性分類を試みた. 3つの結果にまとめることができる.結果と合わせて考察も述べる.(1)[かわいい]と[ガーリー]の印象は強く関連している. [ガーリー]は,業界情報誌である『WWD JAPAN』やトレンドを発信する『VOGUE JAPAN』においても少女らしさや女の子らしいかわいさを表現するファッション用語として使われている. (2)クラスターにより [ガーリー]以外に, [フェミニン][レトロ][きれい] [大人っぽい] [カジュアル]が選択され,印象の違いを明らかにした.特にそのクラスターだけ選択されたイメージ用語は,「Classic」は[レトロ], [Orthodox」は[大人っぽい],「Street」は[カジュアル]だった.(3)[かわいい]の印象が強いスタイリングは, 4つのデザインの特徴を導き出せた.①アイテムはブラウスやワンピース,ジャンパースカート.②シルエットは,トップは細く,ウエストからスカート下に向かって広がる形状のフィットアンドフレア.③ディテールは,フラットカラーやフリル付きスタンドカラー.袖はパフスリーブ,リボンの装飾.④色は,白とパステルカラー.これらは,幼さや女性らしさを感じさせる表現である.これらは妥当な結果と考えられる.(宮武 恵子,Peeraya Sripian,Tipporn Laohakangvalvit,大倉 典子)