本研究は、kimonoがファッションアイテムとして成り立つかを検討し、成り立つための課題の抽出を目的とした。研究方法は、まず市場で提案されているkimonoスタイルの画像について、ファッションイメージ用語を用いて評価実験を行った。次に日常の着装とkimonoスタイルの嗜好の関連を検討するため、記述色アンケート調査を行った。被験者は、本学学生100名とした。結果は、着こなし、コーディネートなどのスタイリングが重要であり、日頃のファッションテイストと合致または異なるkimonoスタイルを嗜好していることが明らかになった。kimonoがファッションアイテムとして成り立つためには、イメージ用語の検討が必要であることを導き出した。課題は、消費者が手に入れることができる価格設定が求められる。二次流通を含めて業界の垣根を超えた市場の拡大が必要である。また、自由な着装ができる環境作りも課題と考えられる。pp.1-17(宮武恵子,加藤裕子)