近年のアパレル産業界の環境の変化を背景に、消費者のファッション情報の収集方法も変化していると考えられる。本研究では、文献・先行研究のデータ資料を用いて5つの視点で分析した。その結果、ファッションの情報発信の要となってきたファッション雑誌は、1990 年代から 2000 年代までは、モデル登用の仕方や編集の方法などを変えながらも支持されていた。また、情報・通信 環境の変化により、受け手のファッションの情報収集の方法は大きく変わることになった。長年重要な位置づけであったファッション雑誌は、毎日更新できる SNS の情報提供の速さと量には敵わず、休刊/廃刊を余儀なくされている。現在、SNS の中でも特に手軽で文字数も少ない Instagram が流行やおしゃれに敏感な若年層に支持されている。ファッション情報収集の方法は、ファッション雑誌から SNS へと変わったと言える。(宮武恵子,大塚絵美子)