立教大学アメリカ研究所主催の第5回 アメリカの社会とポピュラーカルチャー研究会にて、「日本のファッションにみるアメリカの影響―洋装化、ジャパン・ファッションの影響、ストリートファッションの現在―」と題して研究発表を行なった。日本の洋装化の背景には、西欧、とりわけアメリカの影響が色濃く反映されてきた。本報告では、戦後60余年におよぶ日本のファッション史を概観しながら、いかにアメリカを思慕し、ファッションへ表現してきたか視覚的に検証した。さらに、1980年代の西洋服の既成概念を超えた日本のデザイナーによるアプローチ、1990年代以降のストリートファッションをめぐるファッションの生成過程の変容を紹介しながら、グローバル化、情報化により従来の枠組みを超えて展開されるファッションの今日的な問題について検討した。