とかく英文法というと、各種の試験に備えるためのものであり、正解がただ1つに限られる、無味乾燥なもの、と捉えられている。挙句の果てには、英会話上達を妨げるものというレッテルを貼られてしまっている。これはすべて、英文法に関する無知に原因がある。そして、たとえば「受動態」といえば「be 動詞+過去分詞+by…」といった形式面のみを重視したり、「現在完了には、完了、経験、結果、継続の4用法がある」といったような機械的な暗記を学習者に強いるものであったりする。「目からウロコの英文法」では、従来の形式主義的英文法に疑問を投げかけ、「同じ形式には共通する1つの意味がある」「形式が異なれば意味も異なる」というアプローチを取り、形式が持つ意味を重視した内容となっている。学生が持ち合わせている英文法知識を大いに活用しながら、それらを再解釈することで、正しい文法知識を身につけさせている。「目からウロコの英文法」が最終的にめざすのは、英語で発表する(話す・書く)ときに活用できる英文法の知識を獲得させることである。目下のところ、受講生からはおおむね好評を得ている。