【総説】利尿薬の薬理作用はどこまで解明されたか
血圧9(11), 34-40.
上原譽志夫、田口理恵、根来秀行(内容)利尿薬は唯一体液量を減少させて血圧を降下させる機序を持つ薬剤であるが、副作用の面が強調され、特に我が国で使用頻度の低い薬剤となっている。一方、50年以上の使用実績があり、近年体液貯留と高血圧の間にはRAS系も関与することが明らかにされていることから、ACE阻害薬などとのハイブリッド型利尿薬が検討されている。このような背景から、最新の知見を交え、利尿薬の薬理作用について、降圧、臓器保護、副作用の視点から解説した。(分担)データ収集、図表の作成。