上原譽志夫、田口理恵、根来秀行
(内容)1970年代以来の高血圧治療の成果として脳血管疾患死亡率の減少が挙げられるが、一方で軽度の脳血管疾患罹患者数は必ずしも減少していない。その原因として血管障害の進展に関わる高血圧以外の因子である生活習慣、社会環境、糖代謝、脂質代謝異常が挙げられる。これら因子による血管障害に対して血管保護的に働くプロスタグランジンの役割について、細胞増殖調整機能、細胞内受容体に関する最新の知見について解説した。またプロスタグランジンの治療薬、臨床試験薬としての可能性について考察した。
(分担)データ収集、図表の作成。