特定保健指導情報提供レベルに階層化された対象者の1年後の経過の検討

第69回日本公衆衛生学会総会、東京

日本公衆衛生雑誌、2010, 57(10): 262

鈴木清美、田口（袴田）理恵、相馬純子、齋藤義信、西島知亜紀、吉田幸平、河原智江、小堀悦孝

（内容）特定健診において情報提供レベルに階層化される対象者の中には、メタボリックシンドロームの基準に該当しない有所見者が少なからず存在し、その対応が問題になっている。このため、情報提供レベルに階層化された対象者の1年後の経過について検討した。結果、動機付け並びに積極的支援群では、全ての項目について、有所見率が不変～低下を示したのに対し、情報提供群では、収縮期血圧、HDL-chol、空腹時血糖の有所見率が有意に上昇していた。情報提供に階層化された者は、「異常なし」という受け止めから生活習慣改善を積極的に行わなかった可能性が高く、今後、情報提供群の支援方法を検討する必要性が示された。

（分担）データ解析・抄録作成・発表の指導。