異なる2つの園の保育者に対するインタビューを通して「クラスに入れない子ども」へのまなざしと実践上の配慮について検討した。
2つの園の保育者とも共通して、入れないことをまずは受け止めた上でその場の過ごしの充実を図るとともにクラスに少しでも近づく機会がないか考え模索している様子がうかがえた。また、いずれの保育者もクラスに入れない子どもに対して短期間での解決を図ろうとするのではなく、夏季保育明けまでの長期間に渡り試行錯誤している様子も共通していた。そこから、インクルーシブな保育を考える際に、保育者や園の都合を押し付けるのではなく「今のその子」を受け止めることの重要性やそれができる園全体の風土や実際の職員配置等の配慮の必要性について論じた。