園や学校におけるさまざまな仲間との関わりの中で、子どもは多様な感情や思いを抱き、そうした心情の共有や調整に向けて、仲間同士で多様なやりとりを行っていく。そうしたやりとりの中で、子どもが仲間といかに言語的・非言語的にやりとりし、仲間との繋がりを深めていくかという点は、仲間間のコミュニケーション発達はもとより、他者理解や感情コンピテンスの発達(Dunn & Brophy,2005; Harris,2008; Saarni,1999)等にも絡む重要な検討課題であり、教育的な観点からもその様相の検討が望まれるところである。
本ラウンドテーブルでは、幼児期や児童期の仲間間の言語的・非言語的なコミュニケーションに着目して検討を行っている研究者がそれぞれの研究内容を紹介し、そうしたコミュニケーションからみる仲間間の繋がる力について検討した。(コーディネーター・提案者:岩田美保,司会・提案者:広瀬由紀,提案者:翁川千里・秋國郁,討論者:岩田恵子)