虐待にさらされた「多重困難」の中での男の子のサバイバル~「ニヤニヤ笑い」を超えて~
共立女子短期大学文科紀要 第56号 pp21-32
家族の機能不全(多重困難)の中でトラウマにさらされた男子との遊戯療法についての論文である。兄は行為障害、母親は統合失調症、父親はアルコール中毒、1歳の妹、という家族構成で、問題が山積みである。プレイセラピーにおいて遊びを通じて怒りなどを表現していった。ソーシャルワーカー、精神科医、児童相談所の職員、担任等の会議を何回か開き、連携も行い、家族も状態がよくなり、本人の癒しも促され回復していった。