横浜国立大学教育人間科学部の教職に関する科目「児童生徒理解の実際」(半期,2・3年次開講)では,履修生が十分な自己理解を基盤としたうえで,児童・生徒を実践的に理解できるようになることを目的とした。そのため理論学習を行うとともに,構成的グループ・エンカウンターやソーシャル・スキル・トレーニングを取り入れて,履修生が理論と実践の両面から,自己や他者への理解を深められるように働きかけた。履修生からはいずれの取り組みも興味深く,有益であったとの感想が寄せられた。言い換えると,講義に種々の心理学ワークを取り入れることは,学生の授業への積極的な参加を促し,その結果,授業内容の理解も深まることが示唆された。