本稿では袴の着付けについての近年の傾向と多様性について分析した。その結果、書籍による着付けの変化はほとんど見らえなかったが、多少の装飾性が生じていることが明らかとなった。しかし実情では着付け場所が多様化し、例えばレンタル業者・美容室・親族、身近なものなどが存在する。そのために着付けには統一性が見られない傾向となった。品がある着付けもあれば、着くずれしやすい着付けなども存在する。着付けの統一が無い中、着用者が着付けの知識があれば、式典に臨むための品ある袴姿を保つことが出来るのではないか。今後は教育機関でも袴の着付けについての指導を行いたい。