【 目 的 】 お せ ち 料 理 に 用 い ら れ る 伊 達 巻 は 、 巻 物 に 似 た 形 状 か ら 、 学 業 成 就の 縁起物 と さ れ て い る 。 近 年 で は 、 家 庭 で 作 る よ り も 購 入 す る こ と が 増 え て い る 。そ こ で 、 家 庭 で 簡 単 に 美 味 し く 調 製 す る 方 法 を 検 討 す る た め 、 3 種 の 加 熱方 法 を 用 い て 伊 達 巻 を 調 製 し 、 そ の 物 性 と 食 味 特 性 を 比 較 検 討 し た 。
【 方 法 】 伊 達 巻 の 材 料 は 、 魚 の す り 身 、 卵 、 砂 糖 と し 、 フ ー ド プ ロ セ ッ サ ー を 用い 、 す り 身 に 卵 お よ び 砂 糖 を 少 し ず つ 添 加 し て 均 一 の 生 地 と し た 。 加 熱 方 法は 、 ガ ス オ ー ブ ン ( G O ) 、 ガ ス コ ン ロ ( G S ) お よ び 電 子 レ ン ジ ( M W ) を 用 い た 。 G O加 熱 は 、 ス テ ン レ ス 製 の 型 に 充 填 後 、 220°C で 1 8 分 間 加 熱 し た 。 G S 加熱では 、 卵 焼 き 器 に 充 填 後 、 予 熱 し た 焼 き 網 に 載 せ 、 蓋 を し て 弱 火 で 1 0 分 間 加熱 し 、 裏 返 し て 1 分 間 加 熱 し た 。 M W 加 熱 は 、 プ ラ ス チ ッ ク 容 器 に 充 填 後 、 ラッ プ フ ィ ル ム を か け て 7 0 0 W で 5 分 間 加 熱 し た 。 各 機 器 で 加 熱 し た 伊 達 巻 は 、約 3 5 分 間 放 冷 し 、 比 容 積 を 求 め 、 断 面 の 観 察 、 水 分 含 有 量 の 測 定 、 テ ンシ プ レ ッ サ ー に よ る 物 性 測 定 お よ び 官 能 評 価 を 行 っ た 。
【 結 果 ・ 考 察 】 G O 加 熱 の 伊 達 巻 は 、 放 冷 に よ り 体 積 が 減 少 し 、 有 意 に か たい 物 性 を 示 し 、 官 能 評 価 結 果 に お い て も 食 感 が か た く 、 好 ま れ な い 傾 向 を 示し た 。 G S 加 熱 の 伊 達 巻 は 、 返 す 手 間 は あ る が G O 加 熱 よ り も 加 熱 時 間 が 短く 、 3 種 の 中 で は 最 も 軟 ら か く 食 感 が 好 ま れ た 。 M W 加 熱 の 伊 達 巻 は 、 蒸 し 加熱 状 態 の た め 水 分 含 有 量 が 多 く 、 中 心 部 の 膨 張 は や や 劣 る が 、 全 体 的 に スポ ン ジ 状 に 膨 化 し 、 食 感 は G S 加 熱 に 次 い で 好 ま れ た 。 M W 加 熱 し た 伊 達 巻は 表 面 に 焼 き 色 を つ け る こ と に よ り 、 さ ら に 嗜 好 性 が 高 ま る と 推 察 で き た 。
共著者:梅國智子,近堂知子,米山陽子,三星沙織,江木伸子,平尾和子