田村朝子、佐々木舞、木下伊規子
集団給食施設で行われている大量調理は、食材量、調理時間、水分蒸発量など、様々な点で少量調理と異なる。加熱調理、特に「煮物」においては、加熱の不均一による硬さのバラツキや、消火後大量の食品のムレによって起こる余剰加熱、食品自体の重さなどによって「煮くずれ」が生じやすい。今回はイモ類を材料とし、下処理として「蒸す」、「揚げる」、「炒める」、「茹でる」の調理操作を実施することにより、どの程度、煮くずれを防止できるのかを検討した。ジャガイモ、サトイモどちらにおいても、「揚げる」を行 ったものが最も煮くずれ量が少なく、ジャガイモでは「炒める」、サトイモでは「下処理なし」が最も煮くずれ量が多かった。