木下伊規子、田村明、加藤達雄、井上修二
3-methy1histidine(3-MH)とその同族体を含む肉類摂取量や骨格筋の分解が促進される運動負荷が尿中3-MH排泄量にどの程度影響を及ぼすかを検討した。対象者は健常女子学生で、肉類摂取の影響を調べる実験(n=4)では、実験開始4日目の朝食時に豚肉を含む食事を摂取した。運動負荷の影響を調べる実験(n=11)では、レジスタンス運動を実施した。この実験では、期間中は除肉食とした。測定項目は、尿中3-MH、尿素(UN)、クレアチニン(CR)排泄量、筋痛調査として筋痛度を調べた。肉類摂取後の尿中3-MH、UN排泄量は、摂取4~6時間後にピークに達し、36時間後にほぼ元の値に戻った。運動負荷前後の尿中排泄量では、3-MH排泄量が運動8時間後に運動前の値に比べて有意な上昇が認められた。