家庭生活の構成要素としての家事ーその本質ー
家政学原論部会会報33号
52-58頁。家庭生活の営みの中心としての家事について、他の労働とは異なる独自性を見出す試論を展開した。家事の本質は合目的的な世界だけではなく、その行為自体がもつ無目的な営みとして、ホイジンガの示す「遊び」と通じ合うものであることに言及した。また、現代の家事に対する否定的な見解を超えるものとしてハンナ・アレントの「人間の条件」を導きに人間存在のありようと重ねて論じた。