2018年5月にドイツ(ミュンヘンおよびレーベンスブルク)の保育施設6園を視察し、保護者支援の現況を調査した結果、保育者と保護者の関係性が日本と異なることが明らかとなった。ドイツでは慣らし保育の期間が通常1か月と長い。日本では1週間で徐々に子どもに慣れさせることを提案しても、保護者が仕事を理由に受け入れない場合も少なくない。また、日本では子どもが園生活に慣れる期間として慣らし保育を設定しているが、ドイツでは子どものみならず保護者が新しい生活に慣れ、子どもの園生活の内容を身体で知り、子どもの生活の変化を支える大人になるための期間として慣らし保育が機能している。
本発表では日本とドイツの慣らし保育の違いを明らかにした上で、子育て支援の見据える内容の違いを考察した。