実践構想に顕れる保育者の価値観とその規定要因に関する試論
東京家政大学研究紀要第40集,pp.145-157,東京家政大学
東京都内の48園、269名の保育者に子どもの具体的な姿を記述した文章を提示し、今後どのような保育を構想するか回答を求めた。郵送による質問紙調査である。その結果、保育者の実践構想を方向づける価値観に次の三つの型が見出された。①状況解決型(状況をみて子ども理解を深めながら他者とのかかわりを助長する)②連携型(保護者や他の保育者との連携を志向する)③一対一対応型(‘私とこの子’の二者関係に焦点化する)である。この価値観は、保育の計画創案、実現の規定となるものである。