清水秀夫・前川莉菜・石橋美優
小学校体育の目標には,各種の運動に親しむとともに,健康の保持増進と体力の向上を目指し,明るく楽しい生活を営む態度を養うことが示されている。特に低学年においては,各種の運動遊びの楽しさに触れ,自ら進んで取り組むことで,将来にわたって運動に楽しむ態度を育成することが求められている。本研究では,低学年のうちから鉄棒運動に対して苦手意識をもつ子どもが多いという意識調査の結果を基に,子どもが楽しみながら,主体的に取り組むことのできる「鉄棒カード」を作成し,実際に活用させ,その効果を検証した。鉄棒カードには,「低学年で身に付けさせたい技」,「難易な技」,「子どもが自由に考えた技」を取り入れた。その結果,それぞれの技に多く取り組んだ子どもほど,鉄棒を使った運動遊びを好きと感じていることが明らかとなった。